虫歯予防に使われる「フッ素」について解説|恵比寿の歯医者|恵比寿デンタルクリニック東京

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虫歯予防に使われる「フッ素」について解説

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こんにちは。恵比寿デンタルクリニック東京の歯科衛生士です。今回のブログでは、よく虫歯予防に使われている「フッ素」という物質についてお話します。

フッ素の性質や効果をお話しするために、まずは虫歯の原因から順を追って説明していきます。

 

 

虫歯の原因とできる流れ

 

虫歯の原因には、細菌(ミュータンス菌)、糖質(砂糖など)、歯の質の三つの要素があり、この三つの条件が重なり、時間が経過することで発生してしまいます。

 

具体的には、食事によって口に入った発酵性糖質を、歯の表面についたプラーク(歯垢ともいいます)の中にいる酸産生菌が食べ、糖分を栄養にして酸を作って外に出します。この酸により口内が酸性に傾き、プラークに触れている歯の表面のエナメル質が溶け出していきます。この状態を虫歯と言います。

 

このような虫歯に対する予防法の一つとして行われているのが、『フッ素塗布』です。小児の虫歯予防として使われたり、大人にも使われたりする予防歯科のメニューです。

 

 

フッ素塗布とは

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フッ素塗布では、高濃度のフッ素を歯に直接塗布します。

フッ素は水に流れやすいので、塗布した直後のうがいは避けてください。塗布後30分はご飲食も控えていただくと効果的です。

 

フッ素塗布のメリットとして、フッ素(フッ化物)は、3つの働きで虫歯の発生と進行を防ぎます。

 

1  歯質の強化

歯の表面を覆うエナメル質を、酸に強い歯質に変え、虫歯になりにくくします。

 

2  再石灰化の促進

虫歯などで溶けだしてしまった歯の表面成分が、唾石などの働きによって再び歯の表面に形成されることを、再石灰化と言います。フッ素は、溶け出した歯質と唾液中のリン酸カルシウムの反応性を高めます。これにより、表面が溶け出してしまった歯質にカルシウムが戻りやすくなるので、再石灰化が進みます。

 

3  プラーク(バイオフィルム)内に存在する細菌の酸産生の抑制

細菌がもつ酵素(エノラーゼ)の、酸を作り出すはたらきを抑制して、酸が作られるのを抑えます。

 

このようにさまざまな性質により、フッ素は虫歯を予防することがわかるかと思います。

また、フッ素塗布は小児や成人はもちろんのこと、歯が生え始めた赤ちゃんも受けられます。

 

フッ素塗布には、歯科医院で行っているものに加え、皆様がご自宅でも行えるものがあります。それぞれの特徴についても解説します。

 

 

歯科医院でのフッ素塗布

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高濃度のフッ素を、歯に直接塗布します。浸透させるには時間がかかります。

水に流れやすいので塗布直後のうがいは避けていただきます。また、フッ素の効果を持続させるために、塗布後30分ほどは飲食を控えることが望ましいです。

 

フッ素の塗布前に口腔内を清掃しますが、歯医者に行く前に歯磨きをしていただければ、磨き残しのチェックや、仕上げ磨きのポイントなどをお伝えすることができます。

 

フッ素は、一度塗布したら終了ではなく、繰り返し塗布する必要があります。一度塗布したフッ素の効果持続期間は大体3か月と言われています。一度塗布しただけで効果が永遠に持続するわけではありません。

 

 

 ご自宅で行うフッ素塗布

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市販の歯磨き粉にもフッ化ナトリウム(NaF)、モノフルオロリン酸ナトリウム(MFP)、2種類のフッ素が配合されているため、皆さんがいつもされている歯磨きも実は自宅でのフッ素塗布に繋がっています。

 

・フッ素配合歯磨剤(歯磨き粉)

食後や、就寝前などが効果的です。フッ素は歯磨きをしたあとも歯や粘膜などに残り、少しずつ唾液と混ざり合って口の中で効果を発揮します。なのですすぎは軽くするのがポイントとなってきます。

 

・フッ素配合ジェル

歯の生え変わり時期のお子さまや、虫歯になりやすいお子様にはフッ素配合ジェルがおすすめです。歯ブラシにジェルをつけて全ての歯に行き渡るように磨きます。ジェル状なので、フッ素が歯の表面にとどまりやすいのが特徴です。

いろいろな味のジェルが販売されているので、歯磨き粉が苦手な方にもお使い頂けます。

 

・フッ素洗口液

フッ素配合の洗口液をフッ素配合の歯磨剤と一緒に使っていただくと効果的です。フッ素が歯のすみずみまでいきわたり、虫歯を予防してくれます。使用のタイミングは、就寝前がおすすめです。

 

 

歯科医院でのフッ素塗布で、最大限の予防効果を実現します

自宅でもケアできるのにわざわざ歯科医院でフッ素を塗布するのは何故?と思う方もいらっしゃると思います。実は歯磨き粉と歯科医院でのフッ素塗布はフッ素の濃度が違います。

 

歯科医院で使用するフッ素

濃度 9,000ppm~

 

市販の歯磨き粉、フッ素ジェル、フッ素洗口液に配合されているフッ素

濃度 500 ~1,500ppm以下

 

市販の歯磨き粉の濃度の上限は法律で1,500ppmまでと決められています。

歯科医院で行うフッ素塗布は、免許を持った歯科医師や歯科衛生士が行う医療行為です。そのため、9,000ppmという高濃度のフッ素を塗布することができます。

 

歯科医院での定期的なフッ素塗布を行っても、上記にてお伝えしたように永久に効果が持続されるわけではなく歯面のフッ素は日々減少し、数週間もすればすっかり失われてしまいます。

減っていくフッ素を補うのは、日常のフッ素配合歯磨き粉でのセルフケアです。

ですので、歯科医院でのフッ素塗布と、ご自宅でのセルフケア、このふたつを併用することがとても重要になります。併用することで、虫歯予防効果が上がります。

生えたての乳歯、大人の歯は特に虫歯になりやすいです。

是非一度、当院にフッ素塗布にいらしてください。

 

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